カーサームーチー [カーサームーチー]
カーサームーチーとは、旧暦の12/8(2015年度は、1月27日)お正月の厄除けの行事にカーサムーチー(鬼餅)があります。沖縄の餅は、もともと糯米(もちごめ)を水を加えつつ石臼で碾(ひ)くか、水に浸しておいた糯米(もちごめ)を搗(つ)くかした後、蒸しあげていましたが、近年は糯米粉(もちごめこ)を水で練って作っています。そんな餅の中でも、旧暦十二月八日に作るのが鬼餅(ムーチー)。練った糯米粉(もちごめこ)を平たくのばし、細長い長方形をつくってサンニン(月桃(ゲットウ))やクバ(蒲葵(ビロウ))の葉で包んで蒸します。特に、香りのよいサンニンで包んだものは人気がありますよ~沖縄では、その日が近づくとどこからともなくサンニンの懐かしい香りがして来ます。
【白ムーチー】本来の白ムーチーは無糖ですが、最近では砂糖入りが多いです。月桃の葉の香りが一番引き立つムーチーです。
鬼餅(むーちー)には厄払いの意味があり、仏壇、かまど、神棚などに供え、家族一同、特に子供の健康を願います。
また、子どもが生まれた家庭ではその子の健康を祈願し、いつもより多めにこしらえ隣近所や親戚へその出来立てのお餅を「ハチムーチー」といいふるまって廻る習慣が今でも残っております。
毎年カーサムーチーの日が来るとここ沖縄でもなぜか必ず寒くなったもので、この寒さのことをこちらでは「ムーチービーサ」とよんでいます。
餅を包む月桃(サンニン)とは、亜熱帯に自生する生命力旺盛なショウガ科の多年草で、赤い「実」は、健胃整腸や咳止めなどに優れた効果があるので、漢方薬として使用されまた、独特な香りを持つ「葉」には防虫、防菌、防カビの効果があるので、このようにお餅などを保存するために使用されたり、昔は防虫剤・芳香剤としてたんすに入れたりしていたようです。
さらに、強い繊維質をもつ「茎」は昔はさとうきびを束ねたりするのに使われていましたが最近では和紙(月桃紙)の原料になり、ハガキ、便箋、名刺、壁紙などの製品となって店に並んでおります。
ムーチーは、ウージトーシー(さとうきびの収穫)にもかかせない おやつのひとつです。南部地域は、ウージトーシーが盛んに行われる この時期(1月~2月)には、このカーサムーチーをさかいによく家庭で作られますが、それ以外の期間ではでめったに食べないので、この時期にはよく食べて、食べ収めしますよ~
【材料】※分量は適量
- 餅粉 1k
- 砂糖 300g~500g
- サンニン(月桃の葉)40~50枚
- 水 500~600cc(マンゴー餅はマンゴーピューレ)
【作り方】
- ボールに餅粉、砂糖(又は黒糖)を入れ、少しずつ水(又はドラゴンフルーツピューレ)を足す(耳たぶくらいの柔らかさになるまで)。よくこねる。
- ラップをして、30分~1時間ほど冷蔵庫で寝かす。
- よくこねた後、適当な大きさにして、細長く形成する。
- 月桃の葉(カーサー)の真ん中に置いて、両端折り曲げてたたみ、左右も折り曲げてたたみ、ヒモでくくる。
- 蒸し器に並べ入れて、30分蒸す。
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